いつかチャレンジするつもりだったイギリス縦断、ランズエンド~ジョンオクローツ。「するつもり」だったのは1回で一気に。それがここのところ、一発チャレンジの意欲がなくなってしまった。そういうプレッシャーのあることをするより、楽しまないとかえって損みたいな。必死でゴールを目指したら、そのあともう一回見落としたところをゆっくり回りながらやり直さないと、みたいな。もう一回来なくちゃとなるより、最初からあっちこっち見ながらの方が無駄がないじゃん。
そしてイギリスは長・短の自然歩道の元祖みたいな国で、ナショナルトレイルが何本もあり、そこらじゅうにフットパスがある。ナショナルトレイルのちゃんとした正確な2万5千図の地図帳も発行されていて、ついつい、昭文社地図を買うようにあれこれアマゾンで取り寄せ、わくわくと眺めた。せっかくならトレイル踏破もと。縦断だけ目指すなら最短コースを考えるが、トレイル踏破を兼ねると距離が延び、日数がかかり、一発では日程がとれない。行けるところまで行ってまた来年?再来年?そんなカンジで進めることにした。
で、スタートはランズエンドなのでサウスウエストコーストパスを行く。それからオファーズダイクパスにつなげればウェールズも通れる。そのあとはペニンウェイかな。
が、歩いてみたらロングトレイルに変化が少なく、景色も美しいと言えば美しいけど「大味」だし、あまりにも辺鄙すぎるし、普通に街や村を通って行く方がその国らしくて楽しいのでは?と感じてきた。有名な都市や観光地を回る必要はない。(今思うと、トランスヨーロッパのコースはよくできていた。)やりたいのは縦断、それぞれのトレイル踏破にこだわる必要はない。自然は好きだし、地元のおススメの道がナショナルトレイルなのだから、不都合のない区間はトレイルで行こう、と方針変更。
が、今度は一般道の場合、両側に藪に覆われた壁みたいなのが続いて視界は遮られる、車が通るのに道幅がギリギリ、歩けたもんじゃないという事実に直面。辺鄙なところから少し開けたところに行くとある程度道路改修がされて通りやすいところもあるが、トイレがない。ド田舎とちがってそこらでできないし。で、またトレイルに逃げると、そこらじゅう羊や牛や馬のウンコでウンざり。
精神的に疲れ果ててしまい、終盤には縦断を離れてどこかの街に連泊して、荷物を置いて周辺をラン歩したいなあと。それで、交通機関のあるキングトンで今回は打ち切り、ピークディストリクトに近いシェフィールドに宿を確保。日帰りハイキングや郊外のトレイルや、街中の公園巡りを楽しんだ。
これに懲りずにやはりイギリス縦断は完踏したいと思う。次回からは手ごろな区間にトレイルがあれば部分的にたどりその他は一般道で、3週間めどに行けるところまで、あと1週間はどこかの安宿に連泊して周辺のトレイルや公園・街めぐりにしよう。