次の夢を追いかけて

旅がらすの乱RUNらん

 

 2008年5月4日    川の道2

 

 

 3日から    画像入りページへ

 踏み切りで楽松師匠にあった。寺めぐりに入るという。私は暗いから遠慮して、商店街をまっすぐに。きれいな街並みだ。新しいが旧い造り、さくら道の城端に印象が似ている。飯山のほうが規模はずっと小さいが。
 飯山の町を出ると、ますます寂しい道になる。人家が全然ないところに新しく通ったバイパスだ。千曲川を渡ると一軒コンビニがあった。この先はもう何十キロもない、最後のコンビニだった。その手前でコンビニに入ったし、パンも水分も持っているので通過。あいかわらず食欲なく、かといって空腹になるととたんにガス欠状態でフラフラする。パンをよく噛み水分少しずつで流し込む。バイパスには幅が広く路面も良い歩道がずっと整備されているので真っ暗な中でも転倒の心配なく走れる。ズリ足なので路面が木の根で盛り上がったりひび割れたりのちょっとしたことで躓いてしまうのだ。2時、shirubeさんに追いついた。善光寺での時間差から浅野〜飯山間をねらっていたが、こちらも時速6キロの巡航速度に落ち着いたのでそう簡単に差は縮まらなかった。計算上100キロ地点、北原集落の近くだと思う。道沿いにもたまに建物があるが、村は旧道のほうなので、ときどき出入り口の標識がある。さくら道の蛭ヶ野への上りを思い出す。でもこちらはごくゆるい下り傾向のアップダウン。
 延々と暗闇のバイパスを走る。自分のペースで単独で走っているが、数人が前後している(はず)。明るければ左に信濃川、右に山村風景、両側に山々がそびえさぞ美しいところなのだろう。この区間も星空が美しかった。110キロを過ぎ、東大滝で信濃川の左側に渡る。アップダウンが急坂になり、いくつか小さな峠を越えながら進む。明るくなってきた。大滝、白鳥、平滝、これもさくら道の白鳥、白山長滝を思い出す。こちらのほうが村が小さくまた駅がどこだか見つからない。萩は出場してないし、関西周遊、武蔵野は設定もコースの雰囲気も違うから、250キロで経験あるコースとしてやはりさくら道が浮かんできて重なる。横倉トンネルあたりで、歩きと走りを交互に進んでいるO川さんに合流。歩きのときに先行した。トンネルを抜けたら新潟県かな?まだか。
 5時になりすっかり明るくなった。景色が見えたら、やはり良いところだ。青倉の村あたり、家の感じが新潟県っぽい。地元圏内から、ずいぶん遠いところまで走ってきた。 
 川の向こうに雪の残る山々が見える。森宮野原駅入り口を通過、新潟県入り!県境の道の駅を過ぎ端を渡るとレストポイントの宝山荘だ。ここで一眠りするためには、まだ眠い時間に着きたかった。5時20分、まあまあのタイム。
 スタッフが食事を作ってくれていたが、全然食欲がない。休んだら内臓も回復するだろうと後回し。ここでやっと全コース参加のランナー多数に会えた。さくら道でいつもいっしょだったくみ子さんが休憩を終えて出発準備を始めていた。よかった、ここまで順調に来ていたんだ。「ほら、こんなことしてるんだ〜」と孫まご2人の写真をプリントしたタオルを帽子に付けていた。1人目がうちといっしょだが、女の子なのでとてもおしゃまさん。昨年2人目が生まれたそうだ。
 全コース参加のときはレストポイントごとにしっかり休んで回復しながら走るつもりだが、250キロだったら一気に行きたい。ここで2時間足止めなのだが、あとで眠くなるロスを考えると眠ることを中心にしようと思った。でもここは温泉!「気持ちよかったよ、いい温泉」と勧められ、また臭いまま共用の布団には入るわけにもいかないし風呂に。やはり温泉はいいねえ。天国だ。そのまま寝込んでしまいそう。ほんとに、布団で寝ないで風呂で仮眠しようかと思ったくらい。溺れたらたいへんなのでそれはあきらめ、帰り道用に1組しかない着替えになって一眠り。臭い服は脱衣場のカゴにひっかけておいた。寝ようとするころ入れ違いに定坊が出発した。1時間眠って、蕎麦とおでんを食べながら、けんちゃんに肩や背中をマッサージしてもらう。ゴチゴチにこっていたので助かる。脚はここではいじらずゴールまで行くことにした。このエイドには特製手作りカレーもあったが、それを食べるまでには胃腸が回復していない。一足先にエゾ女王さんが出発。 風呂場でまた臭い服に着替え、7時45分、宝山荘を出発。他の250キロ参加者はここでもう少し眠っていくらしい。
 空気が澄んで山も花もきれいだ。ときどき信濃川が見おろせる。この区間がコースで一番美しかった。調子も出てキロ9分で走る。道の左側、田んぼの中の小さな村を見おろして走る。スキー場や宿泊施設の看板が増えてきて、津南の村に入った。コンビニもあり、おにぎりやヨーグルトを補給。このあたりからだんだん開けてきて店のある村が増える。季節にはスキー民宿になるのだろうか。
 清津川を渡るあたりからどんどん暑さがひどくなってきた。全コースのランナーを何人か抜いてまだ快調だったが・・・次のコンビニでグレープフルーツ味のアイスを買って食べていたら、だんだん薬臭さが鼻についてきた。それをきっかけに気持ち悪くなり、あわてて胃薬を飲む。全然治らない。もう気持ち悪くてたまらず、側溝の金網で・・・吐いたらすっきりするかもしれないが、何も出ない。消化の良いものばかり選んでいたので胃が空っぽなのだ。数メートル進んでまた側溝の金網に・・・また嘔吐反射だけ。数メートル先でまた・・・その繰り返し。吐いても吐いても中身が出ず、猛烈な吐き気が続いたまま。しばらく苦しんで胃酸と胆汁出してやっとスッキリした。また走れるようになった。次のコンビニではおかゆと味噌汁にする。ちょっと補給に時間かかるがやむをえない。
 飯山以来の大きな街、十日町の市街に入った。ここはびっくり見事なシャッター通り。それも新しくきれいな店が多いのに。時刻は12時ちょっと前、なんでどの店も閉まっているの?
 十日町を抜け、田んぼと村の人家が続く道でますます暑い。平坦かと予想したらゆるいアップダウン。民家や公民館の外水道で顔洗ったり水飲んだりしながら進む。小公園の東屋で長岡のランナーの私設エイドがあった。冷たいおしぼりが気持ちよい。走っているときは単独だが、ここで数人、前後のランナーに会えた。が、今日(仮眠後)会うのはは全コースの参加者ばかりだ。250キロの他の人はどうしたんだろう。
 その後あまりの暑さにまた吐き気が襲ってきた。眠気も出てきた。道端の石に腰掛け膝を抱えて一眠り。10分くらい寝たら吐き気が治まった。ゆっくり走り歩きをして159キロ20CP魚沼橋に14:34。小千谷市入りだ。小千谷にはWさんの大エイドがあるが、場所がどのへんかわからない。このあたりから全コースの2人といっしょに行くことにした。 
 魚沼橋から小千谷の市街地はまだまだ遠い。山のず〜っと上を通るバイパスに向かって大きくアップダウン、また一番下までおりて登って・・坂の上からの見晴らしは良い。遠くには雪山が聳えている。コンビニで補給のためまた単独になった。少量ずつ、限られた食べ物しか受け付けないので相変わらずコンビニ各駅停車だ。
 調整池のある山の下を過ぎ、田んぼの中の広々した道を行く。小千谷は市街地に入らずバイパスでぐるっと迂回。バイパスは店が多く住宅があるとまた新築の売り出しだったりして看板、幟が立ち並ぶ。Wさん宅にはUMCの看板を出してあるというが、紛らわしいから探すのが大変。見つからないままバイパスが終わり旧道と合流。通り過ぎてしまったのかなと半ばあきらめ、看板のあったベイシアをめざす。大きな交差点の角にベイシアやコンビニがあり、どちらに入ろうかと思っていたら、道の左側から呼び込みが。ベイシアの駐車場入り口に一軒建物(工場?)がありシャッターが半分開いてその中は賑やかだった!知っていればとてもわかりやすい場所。
 おにぎり、お菓子、漬物、梅干その他いろいろな食料が並び、ビールにソフトドリンクも各種。当然ビール!といきたいところだが、胃が治らず受け付けない。塩気のあるものを少しいただきながら30分くらい休憩。具合悪いなら少し寝ていけば、と勧められたがさっさとゴールしてからゆっくり休みたい。17時45分、Wさんの大エイドを出発。ここから道は17号になった。ベイシアに17号、帰国したみたいな感じ。
 1.5キロでCP21越の大橋西詰め18:05。 
 信濃川はさきほどまでの激流から、ゆったりした流れに姿を変えている。橋を渡ると史跡らしき公園。ここからは新興住宅地や郊外型店舗が点在する幅広い単調なバイパスを夕暮れと競り合って走る。長岡の分岐を間違わないように、暗くなる前に入りたかったのだ。数人が前後しているので、暗くなってきたら前のランナーの点滅ライトが見えて目印になった。
 郊外型店舗の並ぶ区間、町外れっぽい住宅街などを抜けだんだん市街地の中心に。道幅がやたら広く、りっぱなアーケードがある。積雪期対策なのだろう。上越線乗り継ぎで新潟方面へ行くときの乗り換え駅だが町へ出たことはない。CP22大手町交差点、190.0km(長岡駅近く)に20:16。CPを過ぎてから2キロ以上は市街地だが、この時間しまっている店が多く、とても長く感じた。そのあとは工場や倉庫の並ぶ暗い道。地図のカーブや二又をずっと先のそれと思い込んで、どこまできているかわけわからなかった。めちゃくちゃ眠く、歩道の端に座り込んで何回も居眠りした。そうすると後方からランナーが来る。数人はまだ前後して走っていたのだ。
 1晩目、山奥の暗い道を走っていたとき、2晩目は長岡〜新潟ならきっと小諸〜長野のように市街地が続いて心細い思いはしないだろうと期待していた。「2晩目も暗い。最後は田んぼの中の30キロ、何もないところ」と聞いてもピンとこなかったが、、、長岡の町外れで暗いところをずいぶん長いこと走った。約10キロ、すごく長く感じた。やっとバイパス?国道?に出たら、とりあえず店があり明るかったが、まもなく工場と田んぼの暗い道になった。やはりそうなんだ。暗い道、、、7〜8キロ行くと、新幹線のガードがありその近くに健康ランドがある。前後していた全コース参加者はそこで仮眠するらしい。

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