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06トランスエゾto襟裳4日目

北竜〜栗山 86.8km

  

 

突然左足の甲に故障が、、痛くて走れない

せめて中間点まで歩こう

残りは電車、タクシーで栗山のゴールへ

 

 今日はto襟裳最長ステージ86.8km。昨夜の左足甲の痛みはどうなるだろうか。走り出せばなおるか、だましだまし行けばなんとかなるか、回復を信じるしかない。朝4時、真っ暗な中で北竜サンフラワーパークをスタート。名前の通り、周辺にはひまわり畑が多い。左足は、昨日走っている間は大丈夫で、歩くと痛いのだった。だから歩かず走ろう。コースは右手の丘に迂回、一面のひまわりの中を走る。ここが暗い時間なのが残念だ。CP1はひまわりの中のログハウス、「つみきハウス」2.2km、4:24。写真を撮るのに夢中でみんなから大きく遅れてしまった。追いつけるペースの持ち主じゃないのにどうしよう。
 スタートから5キロ、橋がある。それを渡るとCPドライブイン日の出。5.3km、4:55。ひろびろした開拓地の道をずーっと進んで10km地点にローソンが。ここで買い物をしている仲間も多く、みんなに合流。その先、田園の里うりゅうがCP3。11.2km、5:55。ここの温度計は21.3度を示していた。早朝とはいえ、本土よりずっと涼しい。ここまではなんとかなった。が、
 まっすぐ伸びる道を走っていくと、突然また左足甲に激痛が。走れない。昨夜から歩くのはだめだった。では、どうしよう。足を地面につく角度や重心を変え、ソーッと歩く。そのうち痛みが引くだろうか?ここでは交通機関もないから、どうしたって滝川の街までは行くしかない。1km進むのも大変になってきたのに。
 石狩川が近づき、道の向こうの土手にCP4の標柱。15.5km、6:50。

 CP4の柱の字は「尾白利加駅逓と波止場跡」。はるかかなた、山並みが霞んでいるところまで水田が続き、いかにも開拓地という家が点在。本当に景色はきれい。こんな中をどこまでも走って行ける大会なのに、、、滝川まであと10km、それさえたどり着けるか、、、

 石狩川と尾白利加川の合流地点に、河口まで100kmの看板。橋を渡るだけも時間がかかる。単調な区間が長く感じる。やがて石狩川の向こう側に見える建物が増えてきて、滝川の市街が近いことがわかる。やっとたどり着いたCP5、金滴酒造。23.3km、8:10。もう、リタイアを決め込んでいたので試飲目的で中へ。試飲はできなかったが、地酒アイスを食べ、300mlを購入。ここでK地さんと合流。彼女は全コース完走は狙わず、未知の距離へのチャレンジとして毎日60km以上を目標に無理せず楽しむという。
 石狩川橋を渡り、滝川市街地へ。といっても微妙に繁華街は通らない?のか、ないのか?ここから電車と思っていたが、この先にto襟裳中間地点がある。そこまでは行きたい、リタイアは次の駅で、ということにした。K地さんと、暑いね、のど乾いたね、そろそろ食事もしたいね、と話しながら、店を探すが意外と見当たらず、街を抜けてしまう。
 川をわたり国道に出ると、そこからは日本一の直線道路。といっても街中で見通しが悪く、実感はない。食堂がないので結局ローソンで補給。暑いので缶チューハイ。さきほどの金滴も味わう。

 歩く道連れができたので、痛い足をひきずり一人トボトボという惨めさはなくなった。漫才コンビとなって直線道路を進む。まもなく目当ての中間地点に、10:22。わ〜い!でも、駅がないのでここではやめられない。引き続き直線道路を。
 この先には楽しみがある。30分ほど歩き、「北華楼」。お菓子、おいしそ!ってより、おいしい!リタイアしたからこそできるグルメ。金滴もそうだけど(にこっ)。まあ、速くなれば寄り道しながら完走できるけどね。
 北光建材という会社の前に、そこの親子が応援に出ていた。冷たい水で顔を洗わせてもらった。毎年こうしてくださっている。ランナーが水を使えるようにと、わざわざ工事して壁の外に水道をとりつけてくれた。お礼を言って少し歩くと後ろから先ほどの女の子が息を切らせて追いかけてきた。差し入れを届けてくれたのだ。K地さん、感激して感謝を形に。この話をきいてみそちゃんが言ってた。「うちの息子、K地さんのためならいくらでもサポートするな」

 長い一駅だったが、無事次の電車にまにあって砂川に。CP6パンケ歌志内川、33.3km11:37。これでおしまい〜。
 砂川駅からの電車は11:52。「函館本線」と名前はりっぱ、でも2両でトコトコと。岩見沢12:27。ホームに馬橇の像が。この馬、いかにも力強そう。30分待って「室蘭本線」に乗り換え、栗山に。足も痛いし、(けっこう遠いし)タクシーで今夜の宿「ホテルパラダイスヒルズ」へ。わ〜!きれいなホテルだ!

 そしてここも温泉。
 体調をくずしたT本さんが先着していた。私はここへ後半のためのシューズを送ってある。いらなくなってしまったが。あーあ(ため息)せっかく長い休み取ってきた。ぜひとも完走したいところだが、だめなら目一杯楽しもう。まずはゆっくり温泉療養。それから今日のゴール地点ラーメン龍覚へ仲間の出迎えに。2kmくらい離れているのがつらいところだが。
 龍覚の店主はみそちゃんの友人。海宝さんの栗山100キロをつくるきっかけにもなった人だ。ここではエゾ参加者にラーメン一品なんでもOK、外ではBBQ。全コースこの暑い中走ったら、胃が受け付けないであろう味噌キムチラーメン。元気な内臓に、おいしい!!これを食べるためだけでもまた北海道に来たいくらい。次回からは冷やしラーメンしか食べられないだろうな。もうリタイアなんてしないから。

 角を曲がってこちらに向かってくるランナーは良く見える。18時前、トップのN村さんの姿が見えた。18:03、N村さんゴール。ダントツ。次はしばらく離れている。30分待って、3人の姿が見えた。18:40、エゾの女王、S田さん、Y上さんゴール。ここまでは明るく写真がとれた。暗くなってから続々とゴール。BBQも始まった。19:49、髭さんがタクシーでゴール。道を間違え岩見沢まで行ってしまった、やり直してはとても間に合わず、やむなくタクシーとか。惜しい。トシを感じさせない元気さでアルティにチャレンジ、残りの全ステージは余裕で完走したのに。
 ラストランナーは制限時間一杯、20:13にO坪さん、O西さん、頼さん、Y崎さんがそろってゴール。間に合ってよかったと大喜び。最後、激走してきたそうだ。
 最長ステージ分の栄養補給を充分やって、ガヤガヤとホテルに。明日のコースは鉄道から離れる。どうしたらいいんだろう、、、

 

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