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06トランスエゾto襟裳3日目

羽幌〜北竜 85.3km 

 

 

ピーカンに晴れ、南下にともない暑くなってきた
前半はロシアまで見えそうな海岸
後半は美馬牛峠を越え田んぼが広がる開拓地を走る

 

 羽幌の街は、海が近い。今日も引き続き海沿いのコースを行く。昨日よりさらに長い85.3kmのステージ。スタートはまだうすぐらい4:00。でもすぐ明るくなって海岸の景色を楽しめた。点在する家々は北の海からの強風をさけるため板塀で囲まれ、まるで砦のよう。苫前は、小さな街だけど、外灯のある広い通りがきれいに整備されていた。シンボルマークの熊「とままえだベアー」、ここがCP1、今日のスタートから8.5km、5:26。

 両側に草むらの茂る道。でもCP2は橋の手前なので見落とす心配はない。「水田発祥の地」11.6km、5:55。海を右手に見ながら進むと、前方に岩の塊が見えてくる。あれがCP3のローソク岩。ローソクには見えないけど、、、15.3km、6:31。ミーティングのときのメモを見ると、「ローソクの溶けた形」だって(笑)
 このさきも真下が海という道が続く。左に点在する人家は砦。川が流れ込むところに内陸に向かう道があり、それにそって小さな村がある。南下につれ、少しずつ人家の現れ方が増えてきた。CP4「南無大師地蔵菩薩」(祠の前に標柱)は要注意。海岸の道から少し入ったところにある。というより、小さな村の入り口で左に分岐、村の中の道に入りれば、もとも道に合流する手前にある。20.0km、7:18。仲間がたむろしてなかったら通り過ぎてしまうところだった。だから、みんなから大きく先行してかっ飛ばしていたN村さんは、まんまと見落とし次のCPまで行って気づき、さすがの走力とまじめさ、すごい勢いでここまで戻ってきた。

 まだ朝の8時だけど、太陽ギラギラ。北海道といえども暑い日が始まった。海水浴場も現れ、南下してきた実感がする。街を抜け、鰊番屋の絵のついた道の駅の看板が現れ、ずーっと前方に見える仲間の姿を追っていくと、CP5に到着。海に張り出したような駐車場の端に、「北海道」の名付け親「武四郎翁の銅像」。26.8km、8:46。銅像のポーズをまねるみそちゃん。故障上がりのA木さんがエイドを出してくれた。(今回ずっとサポートしていただいた)

 道の向かい側が道の駅。鰊番屋はなかなかりっぱ。そのうち旅行で来てみたい。
 果てしなく広がる海。向こうはロシア。晴れているのに見えない。水平線より遠いから。ところで水平線までは何キロ?計算方法を頭の中で考える。おっと、あぶなくCP6真砂橋を通り過ぎるところだった。34.8km、9:57。延々走ったまっすぐな海岸道路が左の新しい道と分岐すると、リゾート風小(おびら)の海水浴場。きれいだからと、あんまり海ぎりぎりまで降りると滑ってドボーンだから要注意。CP7は温泉、「ゆったり館」40.1km、10:58。暑くてかなわーんという状態になってきた。

 北海道は初夏から真夏、秋までがくっついているので、まだ紫陽花が咲いている。やがて今回の旅スタートから200キロ地点を通過。道路に小麦粉で書いてくれていた。これ、あまり速い人は間に合わないことも。CP8三泊小学校木標、46.7km、12:13。何日も走って最初の都会留萌が近づいてきた。

 でも市街地は川の向こう側。ますます暑くなってきた。最後尾をぼちぼち走っていたが、前方にランナーが見えた。若手のOさんだ。道がカーブし、線路を越え、なんでだかコースはまっすぐ行かず曲がり角要注意。CP9、南九条橋を渡ると内陸に向かう1本道。52.3km、13:03。このあたりは留萌郊外のショッピングゾーン。なんと、わが北関東ほこる「ファッションセンターしまむら」まである!
 留萌川の蛇行にそって道は大きくカーブを繰り返す。CP10、57.0km、大和田弧線橋。14:04。留萌本線もこの川に沿って内陸へ。すると、、、

 これまでとは味わいの違った風景が展開してきた。広大という点は変わりなく、さすが北海道。はるか向こうの山すそまで水田の広がる開拓地だ。蕎麦畑、ひまわり畑も美しい。店はなく、自販機も少ないので暑さの中水分確保は要注意。次のCP11、幌糠パーキングに何かあるかと思ったら、少し手前のひまわり畑にみそちゃんがいて、あそこは何も無いから、と救援物資を。助かった。CP11は65.4km、15:18。何もないといってもきれいなトイレがあった。

 やがて留萌本線とわかれ、山道を登って、と覚悟していたら、ゆっくり大きなカーブをえがくだけでたいして登らず、CP12美馬牛峠に。74km、16:42。
 峠を越えるとパッと開ける大展望、はよくあることだけど、ここから見おろす一面の開拓地は感動物だった。広い、広い!とにかく道はまーっすぐ、次の農道?が交差するまで500m、ペースがゆっくりなので何分も何分もかかってしまう。ちょっとつらいので途中1軒でも家があるとそれを目標に進む。広大な平原を1時間、、、このあたりまで順調だったのに、急に出発前の赤信号だった右脛が痛くなった。今日のゴールには間に合うからと歩いてみたら、今度は左の甲が痛い。だましだまし進む。まだ1時間くらいの距離が残る。

 景色が美しいので、疲れや痛みも苦にならず、CP13一の沢橋、82.0km、18:05。その先、碧水の村はずれのコンビニで今夜のアルコールや明日朝の食料を調達。残り2.5キロ、ぶら下げて歩く。もちろんアイス、缶チューハイの分は途中で軽くする。(今夜のアルコールは残らなかった)
 今日のゴールも温泉つき道の駅。85.3km、18:40、薄暗くなる頃到着。サンフラワーパークというだけあって、お風呂には天然温泉のほか「ひまわりの湯」も。利用客はけっこういるようだけど、宿泊は少なく、女性は大きな部屋を3人で貸切。レストランで冷やし中華とビール、ゆっくり温泉につかる。to襟裳の宿泊は食事がとれて温泉に入れるのがいい。
 暑さには強いほうなので、まだまだ元気、食欲もある。しかし、、、この夜足が赤信号。靴を脱いで歩くと、左足の甲がめちゃくちゃ痛い。歩けない。朝までに治っているだろうか?

  

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