3日目
三島宿⇒府中宿(東静岡)
65.2km
いよいよ今日から未知の世界に入る。ワクワク!初めて通る路。距離は昨日より短い。楽しんで行こう。でも天気がちょっと心配。ビジネスのシングル泊まりだから、目覚まし堂々とかけられ、そう思うと安心して爆睡できた。5:37スタートし、5:45旧道に復帰。 |
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旧道復帰後すぐかと思った「千貫樋」がなかなか出てこなくて、見落としたとあきらめたころやっと発見。(1.2km、5:53)東海道の解説書で目標物としていなければ、目に留めなかっただろう。近くの小浜池の水を駿河の国にひいた昔の水道。(左の写真。よくわからない?下が細い川で、中央奥にコンクリの樋があるんだけど)。伏見一里塚は、両側にいかにも一里塚という形。道の左側は復元されたもの。形が整いすぎているもんね。右側は当時の原型をとどめている。いいね〜。 |
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一国を渡った先に長沢八幡宮。奥の庭に、源頼朝、義経が初めて対面、兄弟の名乗りを上げた場所とされる「対面石」がある。(2.4km、6:14)三島から沼津へと市街地が続く。狩野川にそった路をしばらく行くと、平作地蔵(5.1km、6:39)沼津一里塚、玉砥石と史跡が続いている。 |
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玉砥石は1200年ほど前に玉類を磨いたもの。その先、沼津の市街地に入り、「川の回廊」と名付けられたレンガ敷きの遊歩道となる。沼津は普通の都会で、昔の面影は残っていない。(沼津大火や戦災で消失)しかし史跡には立て札、道標がよく設置されている。 |
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沼津の中心地をはずれ、海岸と平行して旧道が続く。六代松の碑は旧道から離れているのでパス。住宅や工場が並び、海も松原も見えない。沿道に酒蔵発見!まだ店が開いてないので試飲はあきらめた。松蔭寺をCPと思ったが、見落としてしまった。そのかわり右手に立円寺、このあたりは富士山の眺めがよく、境内に「望嶽碑」がある。(18.4km、9:10)霞んでいるが、写真にもかろうじて写った。 |
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吉原宿は津波被害で何度か移転したそうだ。古い時代に宿場があったあたりが元吉原宿。左の写真がそのあたり。写真は神社だけど、隣の毘沙門のほうが有名らしい。(21.2km、9:40)東海道線にそってほとんどまっすぐだった路が右に曲がり、線路、国道、新幹線を過ぎると、左富士神社。(23.4km、10:01)富士山が左に見える所。現在、神社からは見えないがその少し先で工場の上に見えた。 |
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まもなく和田川の「平家越」の碑。昔、平家の軍勢が水鳥の羽音を源氏の大軍と思って敗走したという。吉原宿も都会になっていて、ほとんど面影はない。でも300年の歴史を持つ「鯛屋旅館」はいい雰囲気。 |
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市街地に立つ標柱で宿場であったことがわかる。鶴芝の碑の周囲はきれいな花壇が作られていた。間の宿「元市場」があったところ。富士川の手前に水神社。急流で荒れる富士川に堤防「雁堤」を築いた記念に創建されたそうだ。 |
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水神社の中に渡船場跡の碑をみつけた。(31.2km、11:42)現代は橋を渡り対岸へ。西の渡船場跡には常夜灯が残る。(31.9km、11:52)ここから旧道は一段高い丘の上に。入り口がわかりづらかった。細い坂道を登ると古い家並みが。黒塀にりっぱな門構えの常盤家は旧脇本陣。やっとホンモノの旧街道って感じ。 |
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岩淵一里塚がまたすごい。(32.9km、12:06)遠くからもわかる榎の大木。これが両側に残っている。ホンモノ! |
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このへんでやっと、遠いところまで来たという実感がする。日本橋からずーっと、箱根の山以外は「まちなか」が続いてきたんだな。富士川を越えて、急に山すその静かな田舎になった。写真だとまだ家並みは続いているけど、これまでとは雰囲気が違うと思った。蒲原一里塚は住宅の間の小さな赤鳥居。岩淵があんなにりっぱだったのに。その先、蒲原宿は感激した。これまでの宿場は、○○跡の標識だけか、たまに昔の史跡が残るだけだった。ここは今までと違う。今回の走り旅で初めて出会った丸ごと昔の雰囲気。新しい普通の家も混じっているが、格子戸やなまこ壁の家が多く、雰囲気がそのまま残っている。本陣跡は黒塀の旧家。(37.2km、12:45) |
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左の写真は旧五十嵐邸。大正時代の洋風建築。医者の家だった。古い家並みが続き、木戸跡なども整備されている。宿場が終わり、国道に合流してからも昔の家並みが続いている。来て良かった! |
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由比宿もまた昔の面影をよく残している。蒲原以上に。酒蔵の煙突発見。「英君酒造」(だったと思う)さっそく試飲。300mlを1本購入。本陣跡はいろいろ復元され、広重美術館も中にある。いつかここだけでもゆっくり来たいところ。(41.0km、13:24)本陣跡の向かい側は由比正雪の生家で、正雪紺屋の暖簾がかかる。 |
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由比では、名物桜海老が楽しみだった。高くなくておいしい店をさきほどの酒蔵できき、「海の庭」を教えてもらった。入り口は昔の雰囲気、中は海の展望が窓一杯に広がる。桜海老尽くしの桜海老御膳(桜海老の澄し汁、揚げ桜海老大2枚、塩と天つゆで、桜海老の釜揚げ、サラダ、佃煮、海藻サラダ、おしんこ)おいしゅうございました! |
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海岸と山の細い隙間に東名、一国、東海道線が並ぶ。一段高いところの細い路が旧街道。倉沢の村はずれに江戸時代の茶屋、望岳亭跡。(44.9km、14:49)そのすぐ先がさった峠の上り口で、石垣の下に西倉沢一里塚の標柱がある。みかん畑の間の急な坂道をのぼって行く。展望がすばらしい。頂上がさった峠。(46.7km、15:14)富士山が見えればばもっとすばらしいが、曇ってきた。上りきると分岐点で標識があるが、意味不明、旧道がどれだかわからない。人がいたのできいたけどわからない。今日のコース中、由比〜興津だけが一度通ったことのある所なんだけど。展望駐車場に行くと、海岸の真上の端を通るハイキングコース入り口があった。これで合っているはず。 |
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遊歩道にはもう桜が咲いていた。静岡県はやはり暖かい。松の木のある展望台から丸太階段の下り路。下りるとお墓の造成地。見覚えがある。数年前、T中さんよびかけの身延道調査マラニックで来たところだ。山麓を迂回して、川を渡るとそのときの曲がり角、身延道分岐。石碑が並ぶ。(49.6km、15:56) |
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興津宿は蒲原、由比のような昔の雰囲気はない。興津一里塚は民家の横に石柱だけ。本陣跡も石柱。ここで一番の史跡は清見寺。(50.9km、16:09)創設は奈良時代といわれる古刹。境内をゆっくり見てみたい。今日は時間に余裕あるはずだったが、疲れがでてきてペース遅いし、昼食に時間かけたし、雨が降り始めたし、、、素通り。 |
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清水(江尻宿)に入ると、また都会っぽくなってしまい、昔の面影がない。国道と旧道の分岐が細井の松原。松原といっても今は1本だけ。江戸中期にはこのあたりに千本もあったそうだ。巴川にかかる稚児橋は、家康の命によって架けられたもの。(55.8km、16:57)普通の市街地のなかに一軒老舗の雰囲気のお菓子屋。清水湊へむかう道の分岐にあった追分羊羹店だ。(57.4km、17:11)ぜひ食べてみたかったが、地図を読み間違えて勘違いし、買わずに通り過ぎ残念。 |
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今夜の宿「駿府温泉天神の湯」はそこらの健康ランドとはちょっと違った雰囲気。隣に惣菜、弁当屋の静岡版「天神屋」があり、夕食をすませてから入った。(65.2km、18:30)ケバくなく、新しいが古風な、落ち着いた雰囲気のところだった。風呂もいい。インターネットもできる。でも、洗濯できないし、朝目覚ましも鳴らせない。仮眠所が明るく、周囲のテレビの音がして安眠できない。それが健康ランドの困るところ。 |
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