大急ぎで支度をし、6時に外に出ると、第1陣は6時半だよと言われた。なあんだ。で、第2陣が7時、レイト組が8時だそうな。 6時半は同室のおじさん(Friquet
Hervéさん、読み方がわからない)と2人。第1CPまで14キロくらい。その途中にGR65に入らずロードをと言われたところがある。そこまでずっとロードなのかと思ったらトレイルもあり、区別つくかわからず心配なので必死でついていく。おじさんも待ってくれたり、トイレで前後したり。GRと別れる箇所には仲間が車を止めていてくれた。レイト組と1時間半空いているので追い越されず第1に。 昨日と打って変わって晴天で暑くなりそうだ。 第1を出るころ、一昨日第2〜第3をエスコートしてくれた人が追いついてきた。しばらくロード。立派な家がある。山の中に入っていくと左前方雲の中に高い雪山がうっすら見えた。「ピレネーだよ」とフランス人が叫ぶ。見とれて写真撮って、でも雲しか映ってない。、 第2CPまではものすごく長い。ロードから鋭角に曲がって森の中へ。入口にGR65の標識はあったが、その後紅白マークがない。色の落ちたシェルマークがごくたまにあるだけ。途中で分岐したもう一つのGR65ルートが合流するはず。そこで反対に入ってしまうと元に戻ってしまうのでとても心配だ。急な坂を上ってるとき、nisekoさんが追いついてきた。この道でいいのかなあ?と聞くと、大丈夫だって。ヤギだか羊だかの大行列が向こうから来た。道端によけて通り過ぎるのを待つ。車も停車して待っている。日本では見られないのんびりした光景。地図の目印にいつまでも着かないので心配だったが、ものすごい時間かかってからそれらしきところに到着。ってことはまだCPまで3〜4キロ。ぎゃあ! 第2CPのあとは変化が多く景色の良い道。家々の雰囲気がなんか素敵。そして、標高は今までの丘なのに、高い山に登ったような雰囲気の、見晴らし良い丘に。足を痛めてリタイアしたレベッカが写真撮りながら歩いてきた。せっかくのビューポイントだからね。てっぺんから急な坂を下り、森の中へ。アヒル?だか、白い鳥の牧場みたいなのがあった。フォアグラだ。 (当日の記録メモがこれで終っていて、記憶は薄れ、、、せっかっくの感動的最終日なのにね) このあとは順不同な記憶ですが。 最終日も、いくつもいくつも丘を越えた。そして地図でいよいよ最後の丘かなあ、というのを越え、森の中の大下り。人家が現れ、やれやれ、あとは大きな川に沿った国道の横の道。ゴールまで平坦だろう。と思ったら大間違い。国道の裏の、ペンション街みたいな村(一般的にはラス前の巡礼宿)の先でまた牧場の中、山道、グチャグチャ道に。これがまた長かった。やっと国道を横切り、最後のCPのある村に。最終CPは無人で、ガレージの入り口に飲食物が置いてある。スタッフはゴールで出迎えの準備だから。 こんどこそ国道沿いの平坦な道かな?と思ったら国道から大きく離れ、山の向こうに行ってしまった。丘と牧場と、最後まで景色は良い。村の家が、白い壁に赤い屋根なのが可愛いんだと気づいた。今日のコース上の家並みはずっとそうだった。昨日までは石造りの灰色の家並みだった。国境が近いから、フランスから見た外国風の地域なのかな? 馬に乗った子ども達が来た。まだ学校に上がってないくらいの小さい子も一人で乗っている。みんなパッカパッカ平気で走って行った。 前方左手に見える丘が今までより高く険しい感じになってきた。ピレネーに続く山並みなのだろう。ラスト数キロ、古い村に入る。カメラが不調でなかなか起動しなくなった。新興住宅地みたいなところで、庭にいた子どもがすずらんの小さな花束を渡してくれた。わ〜、うれしい!が、生垣に1ユーロと書いたボードがある。しまった、ごめんなさい、お金持ってないの。慌てて返そうとしたら、笑顔で、No
no, it's free!と。ありがとう!うれしい!大事に持って走った。 ラス前の村かな、というところで教会に入ってみた。厳かできれいだ。写真禁止とは書いてないので撮ろうかな、と。でもカメラが起動しない。神様がだめだって。あと2キロくらいだ。もうちょっとと思うころ、メインの道路はまっすぐ行くのに、コースは左に急な坂を登る。なんで〜?さて、ゴールは街のどこかな?大聖堂でもあるのかな?街中の道はわかるかな?と丘の中腹の道を進んでいくと、街の入り口の壁が見えた。遺跡っぽい。 あれ??その壁のゲートに大勢の人がいるのは?あそこが、街の入り口が、ゴールなんだ!パトリックや、スタッフや、先にゴールした仲間達が見える。近づいていくと、笛を鳴らし、大さわぎで賑やかに迎えてくれた。ゴールテープはトレペで、大笑い。みんなとハグハグ。 すばらしい大会だった。パトリック、スタッフのみなさん、ありがとう!!
街はフランス区間のゴールであるとともに、年間20万人もの人が歩く世界的人気コースの出発点でもある。かわいい家が並び、大勢の巡礼や観光客で賑わっていた。宿舎を探して歩いていると、通りがかりの人がこっちこっちと連れて行ってくれたところは、巡礼証明書を出すオフィスだった。記念に腕と脚にスタンプを押したかったので入ってみたら、係員が巡礼手帳をチェックして、スタンプを押し、証明書を出している。勝手に押せないんだ。オフィスを出て、、街中を進み旧市街のゲートから出て、大通りを渡って宿舎に。 完走パーティーでは、5ステージのPISJ完走として、盾やフィニッシャーフリースをプレゼントしてくれた。優勝はフランス人の男性で、ドイツ人女性のカルメンは2位。何回も完走しているらしい。そのうちオークションが始まり、黒い雨具兼ウインドブレーカー(かっこよく、材質も良さそう)をnisekoさんが50ユーロでゲットした。 旅の余韻をもっと味わいたいが、明日朝一番でこの街、サンピエドボーを出ないとならない。駅までの道、切符の買い方もわからない。数名が同じ列車に乗るので、パトリックが連れて行ってくれるとのこと。安心だ。ほんとに、最後まで面倒見良く、親切にしてくれてありがとう。
地図と写真と走行記はヤマレコで
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