飛んだぜ!宮古島100km2日連ちゃん

 

 

2006年1月14日

2006年 宮古島100kmウルトラ遠足

13時間27分18秒

2006年1月15日

第16回 宮古島100kmワイドーマラソン

13時間28分44秒

 

 

駅には電車の遅れを知らせる看板

  出るからには連ちゃんと思って長年お預けにしてきた夢だった。昨年4月から少しは走る時間が増やせたはず、今やらなくては、と申し込んだ。ネットで格安ツアー(1泊4日一人部屋追加つきで3万6千円)、安宿(平良市街、個室で2500円)を手配。準備万端!といってもツアーの方だけで、寒すぎて走りこめず脚は相変わらず自信ない。
 さてそのツアー、電車が遅れてあわや、のところだった。駅に着くと、信号故障で10分遅れとの掲示。余裕持って出発したから大丈夫と車中寝ていると、ハンパな駅でさんざん止まり1時間半遅れに。大宮から新幹線でぎりぎりセーフ。大金払わされJRに文句言う時間もなく悔しい。
 まあ、悔しさも旅が始まればすっとんだ。那覇でかなっちご一行様に、宮古空港ではO川さんに会い、受付の東急リゾートに着けばまた仲間がいっぱい。ついはしゃいでしまう。

 

toukyuu rizo-to

 

前夜祭

  前夜祭はいのぶたの仲間で席と充分な飲食物を確保。呑んだくれ実業団は大人数すぎてビールが足りなかった様子。ビンゴで半そでシャツをゲット。暑い宮古島に対応できるウェアがなかったのでラッキー。
 宿泊のマリンロッジマレアは東急から真っ暗な中の往復。それも仲間がたくさんいて安心だった。早朝から朝食も出て助かった。
 スタート間近まで東急のロビーで待つ。

東急のロビーでスタートを待つ

スタート前の呑んだくれ実業団

あいかわらずナンパ走りのN野さん

熱帯の赤い花が咲く

  長旅のスタートは緊張感もなく、みんなおおはしゃぎ。走り出してしばらくは月明かりがたより。こけないようにゆっくり行く。後ろで犬と子どもの声。2人用のエアーバギーに犬2匹と子どもを乗せて、夫婦交代で押している。軽くとても使い勝手がよい、タイヤは大きいほどいいですよ、とのこと。巨人軍団のK坂さんとしばらく一緒に。市街地のコンビニでトイレに行列していたら誰もいなくなってしまった。2時間で15キロも進んでない。ちょっとやばいのではとペースをあげ、ごぼう抜き。薄明るくなってきた。N野さんナンパの証拠写真、道端のブーゲンビリア(でいいのかな?)などを撮りながら集団に追いつき、追い越しはじめる。狩俣の村から坂を下りると、池間大橋が見えてきた。

ひまわりが咲く

トロピカルフルーツが実っている 

  オタッキーさんは伴走で。どうでもいいことだけど名簿みたらタッキーさんとオタッキーさんが連番だ。
 南の島では1月にひまわりが咲いている。右の果実はアダン、食べられる物じゃないそうだ。

 

 

 

  池間大橋では、ジョイナー、K松さん、は〜さん、スイカさん、さり〜♪さん、あっちゃん、K原さんらとつぎつぎにすれ違った。みんな速いな。「何遊んでるの」と言われて「明日があるから」と答えたけど、速い人の中にも連走組はたくさん。みんなすごいな。海も空も色がくっきり、陽射しが暑くなってきた。写真ではあまり色がきれいに出ず残念。
 左は池間島にむかって長い橋がかかるの図。中央は西平安名崎を望むの図。右は池間漁港。

水神様のお祭り遠景 

ブーゲンビリアの植え込み 

すぐれものの義足 

 池間島をぐるっと回る。坂を上って行くと、着物姿の女性達が車から降りて道端の池のほうに集まっている。聞いてみると、水の神様を拝む行事だそうだ。あちこちにハイビスカスが花盛り。片脚が義足のランナーに追いついた。バネになっていてよくできている。義足の作成者と工夫に工夫を重ねてきたそうだ。初めのころは大会出場のたびにすれて血だらけになり、車椅子や松葉杖で帰ったが今ではウルトラを走っても平気とのこと。義足で片脚ケンケンもできるよ、と跳ねて見せてくれた。暑さで周囲のペースが落ちたためか、池間島を回る間にずいぶん抜いてきた。

池間島の海岸を

 池間大橋で島を振り返ると、海の色がとてもきれい!狩俣を抜け、東平安名崎方面への分岐に戻る。往路より短く感じる。
 サトウキビの刈りいれをしている人に写真とってもいいですかときくと、写真だけでなく、持って行きな、と言われた。荷物になるのでやめた。
 往路との分岐にペラさんがいた。ここ、何キロ?ときくと、42kmとのこと。中間点レストが50kmより手前の48キロにあるのでもうすぐだ。

サトウキビの刈りいれ風景

かまどで団子汁を作る走友 

延々と続くサトウキビ畑の道 

エメラルドグリーンの海を見下ろす 

 約5kmごとのエイドにも、飲み物各種、バナナ、レモン(これを水にしぼって飲んできた)、オレンジ、パン、パウンドケーキ、塩など豊富に用意されて補給に困らないが、特別なエイドはやはり楽しみ。
 Sパパさんに追いつき、いろいろ話をしながら共走し中間点レストに到着。まず、サトウキビ生ジュースが飲み放題。ちょっと青臭く、甘みはさっぱりしていて、暑さで乾いた喉にも良い。団子汁は、レンガのかまどでかとちゃんが作って(このかまど欲しい!)I田さんが必死で配っていた。レストでは、W夫妻やS田さんともいっしょになる。ゆっくり休憩の楽しい時間。
 サトウキビ畑の道が延々続き、ゆるくアップダウンを繰り返す。たまに海が見下ろせる。とても暑くなってきた。エイドで頭に水をかぶり、氷を帽子に入れて進む。60キロまで絶好調だったのが、65キロあたりから急に疲れを感じてきた。景色が美しいと思えなくなった。海がずーっと見えるわけじゃない。サトウキビ畑は荒涼としている。どこまで続くんだろう。ペースはなんとか5キロ37〜38分を維持し続けている。

漁港をずっと下に見下ろす 

東平安名崎への長い道 

東平安名崎の白い灯台 

 比嘉ロードパーク周辺は見下ろす海が美しかった。でもどこまでも同じようなサトウキビ畑の道が続く。やっと東平安名崎への曲がり角。道路標識に0.5kmと書いてあるので、すぐそこかと思ったら、長〜い道が続いている。この区間でも、元気一杯のかなっち始め、多くの仲間とすれちがった。

灯台の内部

岬の先端を見下ろす

走ってきた道を見下ろす

 やっと、岬の先端の灯台にたどりついた。せっかくだから上ってみることにした。97段の階段。絶景だ!これで20分くらいのロスタイムだが、気にしない。階段を下りる途中、またランナーが一人上ってきた。

岬からの復路、両側に海が見える

海宝館という名の建物が

海岸ぞいに大きくアップダウンが続く

  岬からの復路は元気が出てきた。体が疲れに対応できたようだ。海岸沿いの道はアップダウンが大きいが、景色がよく変化があって飽きない。海宝館の角を曲がる。主催の海宝さんが、「僕の会館がありますから」と言っていたのは冗談で、美しい貝殻の展示や土産物店、レストランの娯楽施設だ。ペースは大体イーブンを維持。

岩の点在する美しい入り江 

石垣に赤紫の花が咲く 

広々した草地の間を走る 

 カキ氷屋があったのでためらわず入った。20分の休憩となった。その少し先で左折、海岸の平地になる。公園風で花が多い。ワイドーのラスト4kmの表示があり、右に急坂をのぼるようになっていた。明日が思いやられる。遠足はそのまま海岸の平地を走る。

さんご礁の海岸 

ドイツ文化村 

夕暮れの来間大橋 

 上野ドイツ文化村では、明日のワイドーの開会式をしていた。今日ゴールしてもやっと中間点。明日、ここへ戻ってゴールなのだ。
 来間大橋でまたみんなにすれ違う。かなっち、S山夫妻、みな元気そうだ。Tポン、S田さんはトシを感じさせない。

東急リゾートを望む

トロピカルなカフェ 

来間大橋、帰り 

 来間大橋からは東急リゾートの海岸が見える。来間島では急坂ダートの登り、暗くなる前でよかった。しゃれたカフェの前が最後のエイドだった。橋を渡り返せば遠足のゴールはすぐ。

遠足のゴール

 真っ暗になる直前にゴール。記念写真のため、時計が裏返しになっている。
 オリオンビールを1本もらってウロウロしていたら、髭kakuさんにとっつかまり、呑んだくれ実業団に拉致られた。車にのせられ市街地に。宿は偶然いっしょのゲストハウスフェーヌカジ。個室を予約してあったが、ドミトリーに変えてもらい、ジョイナーや全ちゃんと合流。実業団でも、ジョイナー、あっちゃん、Tぽん、髭さんが連ちゃん。朝も車でいっしょに行けることになり助かった。

2泊した宿、フェーヌカジ

 ワイドーの県外参加者の3分の一くらいは連ちゃん。大騒ぎするようなことではなくなってしまった。真っ暗な時間のスタートにかわりはないが、トラックに大きなライトを積んでところどころで照らしてくれて助かった。疲れはさほど感じず、脚の痛みもなく、昨日と同じ5キロ38分くらいのペースを維持できている。来間島往復はスタート直後のせいもあって昨日より楽に感じた。東急リゾート前では、遠足参加者が賑やかに応援、海宝さんからもエールをもらう。20km通過は昨日よりずっと速い。スタート地点が違うので、市街地でもう明るくなった。順調だったが、35kmあたりで急に疲れを感じた。ペースの遅れはほんのわずか。池間大橋からの海は昨日以上に鮮やかだった。時間に余裕ないし同じ道だからとカメラを持って来なかったのが悔やまれる。今日は狩俣中学校が50kmのエイド。ここまで6時間半。あと7時間半あり、完走を確信。ユシドウフがとてもおいしい。ぜんざいももらって、さっさと出発。残りの距離の減少が実感され、精神的に余裕が出る。このあたりから東平安名崎は、昨日単調で長くていやになったが、今日は景色を楽しめた。村の家々も南の島らしくて見飽きない。サトウキビ畑の広大さも、トランスエゾを思い出したりで美しいと感じる。道端の樹林が熱帯らしいジャングルで面白い。見下ろす海の色は昨日より鮮やか。こんなに美しい島なんだと感激しながら走れた。
 東平安崎の関門を無事クリア。ここが一番やばいと思っていたので一安心。実はちっとも安心ではなかったけど。そこからのアップダウン、下りで脚が痛み走れず、ペースが急に落ちる。この区間やたら長く感じた。それでもやっとラスト5km地点へ到着。ラストスパート!残り4kmからの上り坂は「ワイドー坂」と名前がつき、予想以上にすごい、延々。途中、右肩下がりのTポンさんを抜き、前方に見えるY崎さんを目標にキロ7分にペースをあげて、もうちょっとだからと走る。村を抜け、丘の上から一気にドイツ文化村のゲートにむかって駆け下りる。花道の両側を地元の小学生が迎える中ゴール。やったー!
 後夜祭は食べ放題飲み放題。おひらきの後、呑んだくれ実業団の面々は残ったおかず、おにぎり、泡盛を持ちきれないほど抱え、送迎バスで平良市街へ。宿で2次会となった。60台後半の髭、Tポンさんも連ちゃんを完走、さすが実業団。

サシバが海に向かってはばたく像 

 16日は夕方の飛行機なので、遊んでから帰れる。フェリーで伊良部島に渡ることにした。もう一日滞在する実業団を宿に残し出発。下調べもせず出かけたが、歩いて回るには距離がある。レンタサイクルは臨時休業。で、島の半分を歩いてタクシーで戻ることにした。リハビリ兼ねてアップダウンの多い道を歩く。展望ポイントのサバ井戸園地、ふなうさぎバナタを見物。途中の道端はジャングルだった。

下草の茂る林はジャングルそのもの 

青い海を見渡す遊歩道

白鳥岬の石碑 

砂浜とエメラルドグリーンの海 

 海岸の遊歩道が続く一帯を歩いて行くといつのまにか白鳥岬を回っていた。そこからは海岸の地形が一変。砂浜にそった平地の道となる。大きく弧を描く湾の向こうに、隣接する下地島の空港が見える。珊瑚が粉になった砂の色は薄いベージュ。水はエメラルドグリーン。

東屋で宴会の実業団

 佐和田の浜の売店でさとうきびアイスを買い、砂浜に座ってなめていると、おーい旅がらすと呼ばれた(うそ)。見ると、レンタカーで乗り付けた実業団。いっしょに昼飯にしようと誘われ、昼間から昨日の泡盛で乾杯。
 その後実業団は、来週の宴会のおかずにするため、海苔をとりに海へザブザブ入って行った。
 旅がらすはタクシーで港へ。予定のフェリーで平良に戻り、地元物産をスーパーで安上がりに買出し、楽園を後に現実に帰ったのだった。

海にはいって海草をとっている

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